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ANA プレミアムエコノミーアップグレード・オークションは得なのか損なのか

ANA プレミアムエコノミーアップグレード・オークションは得なのか損なのか

ANAでは2018年4月16日にプレミアムエコノミーへのアップグレード・オークション「Bid My Price」をリリースし、翌日の4月17日からスタートため、このシステムについて、考えてみました。

オークション・アップグレード

ANA premium

ANAホームページより
オークション・アップグレードとは、航空会社が比較的席数の多い、上位クラス(ビジネスクラス)において、空席が多い時に下位のクラス(エコノミーなど)の乗客に対して、最低金額と最高金額を設定したオークションを行い、上位のクラスの空席を減らすとともに、少しでも収益を上げようとするシステムであり、近年こうしたシステムは広がりつつあります。以前はエコノミーが満席で、ビジネスクラスに空席がある場合には、エコノミーの乗客を一人でも多く、搭乗させるために、高い運賃でエコノミーのチケットを購入した人や自社マイレージプログラムにおいて頻繁に利用するいわゆる上級会員を無料でビジネスクラスのシートへ変更する「インボランタリーアップグレード」が主流でしたが、オークションというシステムを利用し、少しでもマネタイズしようとしています。

あまり安い運賃を出さないシンガポール航空でも、2016年よりプレミアムエコノミーからスタートし、現在では、ビジネスクラスでも利用可能となっています。現在では、同社のマイレージプログラムである「KrisFlyer」のマイルでも申請が可能となっています。PP単価が安いプレミアムエコノミーでシンガポール航空のビジネスクラスに搭乗するにはいいかもしれません。

ANA「Bid My Price」のQ&A

Q&A

発表されたばかりですが、Q&A形式で概要をまとめてみたいと思います。

予約・発券

Q.エクスペディアや旅行代理店で予約・発券してもBid My Priceの参加は可能か?

A.いいえ、ANAのサイトより購入に限られます。

Q.ANAのサイトで購入すれば、だれでも適用されるのか。

A.「Bid My Price」メールを受信した方のみが対象です。システムのロジックは不明ですが、予約状況や購入したチケットの値段に依存していると思われます。

Q.ANAマイレージクラブ会員でないと利用できないのか?

A.会員でなくても、利用できます。

Q.ANAのマイルを利用した特典航空券でも対象となるのか?

A.いいえ、ANAのサイトで購入した有償のエコノミークラスのチケットのみが対象です。

Q.ANAの全世界すべての便で利用できるのか?

A.いいえ、ANA運航の 日本 ⇔ アメリカ・ヨーロッパ・オーストラリア路線(日本国内線は除く)のみです。

Q.海外発券の航空券でも利用可能か?

A.一部は可能です。対象発券国は日本、アメリカ、ヨーロッパ、オーストラリア、ニュージーランドのみです。

タイミング

Q.いつからオークションに参加でき、締め切りはいつか?
  1. 出発7日前にご案内メール受信時から搭乗日の72時間前までとなります。
Q.入札が確定した場合の連絡方法は?

A.出発24時間前までにメールにて連絡します。

Q.入札不成立の場合の連絡は?
  1. 出発24時間前までにメールにて連絡します。理由等は電話にて問い合わせもできません。
Q.入札が確定した場合のマイレージ積算率は上昇するか?

A.いいえ、上昇しません。購入時の予約クラスでの積算率となります。予約変更や取り消しなどの手数料も購入時の予約クラスに基づきます。

Q.入札が確定した場合の支払い方法は?

A.クレジットカード(VISA、MasterCard、JCB、Diners、American Express)のみとなり、請求はオークションシステムを行うカナダのPlusgrade社より請求されます。

Q.入札確定後、座席の指定は可能か?

A.確定時点ではできませんが、出発時間24時間前のオンラインチェックインからは指定ができますが、希望の席が空いていない場合もあります。

Q.入札が確定したが、エコノミークラスに戻したいが可能であるか?

A.入札確定後は、キャンセル・変更はできず、プレミアムエコノミーに搭乗しない場合でも、オークションに支払った費用の払い戻しはありません。オークションが確定する前の出発96時間前であれば、キャンセル・変更は可能です。

Q.プレミアムエコノミーでは厳しいので、折角確定したオークションを取りやめてマイルでビジネスクラスにアップグレードしたいが可能か?

A.できません。

Q.オークションはどのような順番で決定するのか。入札金額が同額の場合、どのように選別するのか?

A.入札金額が高いのが、第一前提であり、同額の場合は予約クラスの高い順に、ANAマイレ-ジクラブの会員ステイタス、入札実行日時の順で決定されます。

入札金額どれくらいになるのか

どれくらい入札に費用をかければ、アップグレードされるか気になる点であり、東京からロサンゼルスまでのエコノミークラスとプレミアムエコノミークラスの特別運賃と期間特別運賃を比較してみました。比較の対象期間は2018年4⽉1⽇〜2019年3⽉31⽇ ご出発分の週末に出発で、手ごろなローシーズンで比較してみました。

エコノミークラス

積算率 クラス 特別 期間限定
30% L 91,000 60,000
50% S 108,000 -
W 119,000
V 131,000
70% Q 137,000
H 179,000
U 218,000
100% M 325,000
B 365,000

単位:日本円

プレミアムエコノミークラス

積算率 クラス 特別 期間限定
100% E 248,000 164,000
G 360,000 -

単位:日本円

購入したエコノミークラスと入札金額の合計額がプレミアムエコノミーの運賃よりも高くなる場合は、公正取引に関わりそうですので、おそらく、合計金額がそれを上回らない金額が入札金額に落ち着きそうです。プレミアムエコノミーの特別運賃との差分が入札額になりそうな気もします。高額なエコノーミチケットでは、入札額は低く、エコノミーの特別運賃では、入札額の幅があるか、入札のオファーメールがないということも考えられます。

繁忙期と閑散期での差は

日本人の特性として、ゴールデンウィーク、お盆、シルバーウィーク、年末年始と半世紀以上、大量に移動する特性があり、こうしたシーズンでは混雑し、入札額もアップすると思われます。逆に閑散期で、座席数の多いボーイング777-300ER型機の就航している都市では、安い運賃のエコノミークラスでも低いオークション額でプレミアムエコノミーにアップグレードされる可能性があります。閑散期に利用する場合は、快適なプレミアムエコノミーを利用することができ、良いと言えます。

ANAマイレージクラブのプレミアムメンバーへの影響

プレミアムメンバー

ANAマイレージクラブのプレミアムメンバー(ダイヤモンド会員、プラチナ会員、スーパーフライヤーズ会員)にとっては、その特典として、ご乗手続きの際に空席がある場合は、対象運賃以外で搭乗の場合でも、追加料金なくANA国際線「プレミアムエコノミー」を利用可能という、長距離便においてエコノミーでする必要がある場合、有難い特典ですが、「Bid My Price」の導入は一見するとプレミアムメンバーに喧嘩を売っているようにも思います。アップグレードの可能性が低くなるのは否めないと言えます。ただ、ANAがこうしたシステムを導入するのは主に欧米線であり、プレミアムエコノミーの購入率が低いことも関連していると思われ、会員数の多いANAマイレージクラブのプレミアムメンバーを一律に冷遇するわけではないとも考えられます。「Bid My Price」のアップグレード可能座席数には限りがあると注意書きもあり、空席をすべて入札金額で稼ぐようなことをするとANAマイレージクラブ自体の信用も下がることも考えられ、どのような配分になるのか興味深いところです。しかしながら、プレミアムメンバーのヒエラルキーはダイヤモンド>プラチナ>SFCであるため、SFCカード会員のプレミアムエコノミー着席率は低くなる可能性もあるため、SFCカード取得の必要性が下がる可能性もあります。

ホノルル路線のエアバスA380-800にプレミアムエコノミー設定の可能性は

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ANAでは2019年春からエアバスA380-800をホノルル路線に特化して、日本人の観光の需要の多い、同路線をJALから奪還しようとしていますが、この大型の機材において、どのようなクラスが設定されるか注目でもあります。ファースト・ビジネスクラスが設定されるのは想定されますが、プレミアムエコノミーは採算上微妙なラインにあると考えますが、今回の「Bid My Price」施策を利用し、繁忙期にできるだけ多く、乗客を運び、マネタイズすることも考えられ、プレミアムエコノミーの座席数をシンガポール航空並みに設置する可能性もあります。

最後に

個人的にはANAの大陸間のフライトは予約クラスSでもプレミアムエコノミーで搭乗できることがほとんどでしたが、これからはそれが少なくなる可能性もあり、韓国発券のビジネスクラスへのアップグレード可能なエコノミー運賃を購入し、マイルまたはアップグレードポイントを利用し、ビジネスクラスを利用するか、クアラルンプール発券のプレミアムエコノミーを利用して北米往復をアップグレードする方がコストパフォーマンスは高そうであり、ANAビジネスクラス漬けになりそうですが、そうしたことを少し考えてしまいます。今回の施策投入で航空業界はシビアさも感じた一件でした。 

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