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ANAのエアバスA380-800は今どこに

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ANA A380-800

ANAホームページより

2019年春から就航するとしているANAのエアバスA380が今どこにいるか調べてみました。 

ANAエアバスA380導入のきっかけ

ANAがエアバスA380を導入する計画は元々あったようですが、リーマンショックによる景気後退により計画はなくなったようですが、導入するきっかけとして、スカイマークの経営破綻でが大きな要因であることはよく知られています。

スカイマークのA380導入計画から経営破綻まで

スカイマークは、日本の航空業における規制緩和政策を受けて、1996年に設立され、1998年9月より、羽田=福岡線を就航させ、その後も続々と国内線の路線を拡大し、JALやANAとは違うは新興の航空会社として認知されていきました。そして、2010年にさらなる企業成長のために、2014年度にエアバスA380を導入して、国際線に参入する発表を行い、成田とニューヨークやロンドンをJALやANAのビジネスクラスよりも格安で提供する驚異のビジネスモデルを計画していました。

しかし、その後、経営状況などから2014年に発注していたエアバスA380のキャンセルを発表し、2015年に民事再生法適用を申請し、東証1部の上場廃止もしました。エアバス社では、スカイマークからの発注により、2機(さらに1機は部品を製造していた模様)を製造しており、スカイマークは2014年4月までに265億円の支払いはしていたものの、その後不払いとなり、エアバス社側から契約解除をし、スカイマークに対して損害賠償請求などの協議を行っていたようです。エアバスとしてはほぼ完成しつつあるA380を行く末を何とかしないといけないというところもあったようです。

ANA支援による再生計画

民事再生法適用の申請により、ANAホールディングス支援の再生計画案とデルタ航空支援の再生計画案が債権者集会に提出され、ANAホールディングス支援の再生計画案が可決されました。この際に、行き場を失ったA380をANAが導入することが背景の一つにもあったと言われています。この話題により、既に製造されていたA380をANAが使用するようなイメージが定着しています。

スカイマークが発注し、エアバスが製造していたA380-800

A380

スカイマーク用に製造された一覧

スカイマークでは、トータル6機(うち2機はオプション)の購入契約をしており、実際に、製造の着手がされたのは3機のようで、完成し、飛行したものが1機、ボディがほぼ完成していたものが1機あり、部品を製造していたものが1機あったようです。機体番号は下記の通りです。

機体番号 タイプ 初飛行 登録番号
162 A380-841 2014/4/2 JA380A
167 A380-841 - JA380B
185 A380-841 - JA380C

その後

飛行までした完成機のエアバス機体番号162はA380-842として改修され、エミレーツ航空に納入される予定のようです。ボディが完成していた機体番号167はA380-842として、同じくエミレーツ航空に納入される予定のようです。部品のみ製造されていた機体番号185は他の機体番号の部品に転用されたようです。

ANAではスカイマーク用に作られたA380を改造しなおして、利用するような話もありますが、実際は全く新しいA380を発注しているようです。最近、エミレーツ航空がA380を大量発注し、A380がディスコンとならなかったのは、憶測ですが、スカイマークのこれらの機体の転用が破格だったことやANAにも再建支援という名目により、破格で新造機を提供したことが関与しているのかもしれません。

ANAが発注している機体と現状

ANAが発注している機体と現状は以下の通りです。

機体番号 タイプ 初飛行 登録番号
262 A380-841 2018/9/17 JA381A
263 A380-841 - JA382A
不明 A380-841 - JA383A

機体番号262と263は部品の製造がされており、もう一機は2019年中に引き渡される予定となっています。現在JA381Aはトゥールーズでの組み立てが終わり、塗装などのた

め、ハンブルグの工場しているようです。機体番号262は2019年3月ごろ、263は2019年5月ごろに引き渡されるようです。ホノルル路線に投入されるとすると慣熟飛行などを考えると早くてゴールデンウィークに就航し、年末にはフル体制で就航するのではないでしょうか。

ルートマップ

ちなみに、A380-841とA380-842の違いは搭載されるエンジンが違い、前者はロールスロース社製のTrent 970B- 84であり、後者は同社のTrent 972B- 84です。後者の方が、推力が大きく、現時点でTrent 972B- 84(A380-842)を採用しているのはエミレーツ航空とカンタス航空であり、長距離フライトなどに充てられているようです。どちらのタイプも十分な航続距離があり、東京からロンドンやニューヨークはカバーできます。 

最後に

ANAのエアバスA380はスカイマーク用に製造したものを利用するような話もありましたが、実際は新造機であります。ANAではすでに機内インテリアも発表しており、ファーストクラス、ビジネスクラス、プレミアムエコノミー、エコノミーと4クラス制となっており、実際の仕上がりが興味のところであります。間もなく、観ることができるフライングホヌがどのようなものになるか楽しみです。

ANA A380ビジネスクラス

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